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スーパースポーツSS1000DS

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空冷ドゥカティSSの進化には何が必要か
その答えにオリジナルフレームを選んだビルダー

千葉県君津市のシルヴァバード。代表の牧野氏は、かつて国内でBOTT(バトル・オブ・ザ・ツイン)が盛り上がっていた時代から、様々な車両でオリジナルフレームを製作してレースの現場で走らせ、また数多くのカスタム・ドゥカティを手がけてきた。ここで紹介するのは氏が手がけた、空冷1000DSエンジンを搭載するオリジナルマシン、ISM-07Rだ。

12年のミラノショーにも出展し、現地で高い評価を得たというこのマシン、直径が異なる6種類のクロモリパイプを使い分けたオリジナルフレームは、牧野氏のハンドメイドによるもの。

「サーキットやスポーツ走行に主眼を置いて、足周りをセットアップしていくと、スタンダードのフレームのままでは限界があるんですよ。バイクの性格って、エンジンとフレームである程度決まるんです。もちろんカスタムや足周りのセッティングを追い込んで変えることもできますが、それ以上を望む、つまりスタンダード+αの世界を見ようとすると、オリジナルフレームに行き着くんですよ」

ビルダーにとってオリジナルフレームの製作は究極のチョイス。だが、BOTTの現場でハリスやスポンドン、エグリといった欧州製スペシャルフレームのマシンと戦い続けてきた牧野氏にとって、その選択は自然なものだったのだろう。牧野氏は続ける。

「水冷エンジンの登場で空冷スーパーバイクの進化は止まった、そう思っています。でもオリジナルフレームを作れば、空冷でも進化できる。それもまたフレームを作る理由のひとつです」

いまのところISM-07Rの公道仕様を作る気はないという。牧野氏の夢は、欧州のレースに参加することなのだ。ミラノショーでの展示ですでに手応えは掴んだ。今でも元GPライダーによる試乗を繰り返し、熟成を続けている。あとは実行に移すのみ。

欧州で、特にイタリアで勝負したい。最後にそう付け加えた牧野氏の言葉は、自信に満ち溢れていた。

スーパースポーツSS1000DS
ワンオフのカーボン外装が描く、柔らかで複雑な曲線美に思わず見とれてしまう。実車を前にすると、1,000ccのビッグツインとは思えないほどのコンパクトさに驚く。マシンを押し引きする感覚は250ccの軽さである。

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フレームがわずかに目に入るコックピット。メーターはSS1000DS用で、ステムはワンオフ。牧野氏は特にオフセット量に拘る。エンジンはSS1000DSを搭載。基本的にストックだが、コグドベルトむき出しの外観はスパルタン。リンクレスのシンプルなスイングアームはSS1000DSを流用。サスペンションはダンパー・スプリングともに専用のセッティングを施したナイトロン。
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2in1の排気系はチタンでワンオフ。シートカウル含むすべての外装はカーボン。ミラノショーではデザインも大きく評価されたとか。フォークはオーリンズでホイールは前後ともマルケジーニを履く。エキゾーストはスイングアームピボット真下で集合してテールへ向かう。ワンオフのフットレストは位置を7ヶ所から選択可。
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φ28.6・φ28・φ25.4・φ22.2・φ19.0・φ15.9と6種類のクロモリ(クロームモリブデン鋼)パイプを組み合わせたフレーム。各部の径の選び方やその繋ぎ方には長年の経験が生かされる。単体重量は6kg台。フレームと各部の軽量化の効果で、車体の乾燥重量はなんと140kgである。
取材協力

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