VIRGIN DUCATI | パニガーレV4を更なる高みへと導くAELLAスペシャルパーツ 特集記事&最新情報

パニガーレV4を更なる高みへと導くAELLAスペシャルパーツ
掲載日/2018年7月24日
取材協力/カスノモーターサイクル
取材、文/淺倉恵介 写真/木村圭吾 構成/バイクブロス・マガジンズ
パニガーレV4を更なる高みへと導くAELLAスペシャルパーツの画像
L型4気筒エンジンを搭載したドゥカティの新たなフラッグシップ『パニガーレV4』のデリバリーが、いよいよ日本でもスタートした。ドゥカティ用カスタムパーツを数多くラインナップする、カスノモーターサイクルのブランドである『AELLA(アエラ)』では、パニガーレV4専用パーツの開発にいち早く着手。ここでは、その第1弾ラインナップを紹介し、インプレッションをお届けする。

最高のスポーツバイク『パニガーレV4』を
さらにハイレベルに!AELLAの挑戦に注目!!

このバイクに、手を加える必要があるのか? 試乗前にはそんな考えがよぎっていたことを、正直に告白しよう。なにしろモノが違う、バイクが凄すぎる。ドゥカティが、そのアイデンティティともいえるLツインエンジンではなく、四気筒デスモセディチストラダーレを搭載した初めての市販量産車であるパニガーレV4。発表されるやいなや世界中から絶大な注目を集め、テストライドしたライダーからは絶賛の声しか聞こえてこないマシン。現時点で、世界最高レベルのスポーツバイクであることは間違いない1台だ。

AELLAから、そのパニガーレV4用パーツが早速リリース。そのラインナップは、いきなりの充実ぶりを見せている。AELLAはドゥカティをはじめ、BMWやトライアンフ、MVアグスタなど高級輸入モーターサイクルを中心に、様々なカスタムパーツを展開するブランド。そのコンセプトは「レーシングパーツのクオリティとパフォーマンスを、ストリートマシンで楽しむこと」。だが、見据えているのはストリートユース。あくまで、一般ライダーがストリートでバイクを楽しむことを追求したパーツなのだ。

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レーシングマシンのような佇まいをみせるパニガーレV4。AELLAのスペシャルパーツが、そのフォルムをストイックにドレスアップする。もちろん、見せかけではないパフォーマンス重視であるところがAELLAの魅力だ。

AELLAのパーツは、まず見て美しい。バイクのカスタマイズは趣味の世界なのだから、ルックスの良さは重要。その上で、高い機能性を有しているのだから、ユーザーから圧倒的な支持を得ていることも納得だ。自分自身AELLAのパーツを体験し、その性能の高さに舌を巻いた経験は少なくない。だが、今回ばかりは疑問に感じる部分があった。素材の出来が良過ぎる、手を加えるというバイクがパニガーレV4だ。世界最高峰のスポーツバイクメーカーたるドゥカティが、威信をかけて世に送り出したブランニューなのだから……。

今回装着されているパーツで、最も注目度が高いのがハンドルとステップのポジションパーツだろう。AELLAのハンドルは、約10mmアップ、そしてわずかにライダー側に引かれている。移動量にすればハンドル1本分ほど。だが、そのわずかな位置変更がとてつもなく大きな効果を生み出していた。ステップは可変6ポジション、試乗車のステップバーの位置はノーマル比較で前方に10mm、下方に10mm移動した位置が選ばれていた。アフターパーツのステップといえば、バック&アップが当たり前と刷り込まれてきた、自分のようなライダーには意外な設定だ。

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左がノーマル、右がAELLAのハンドルとステップを装着した状態。上体の前傾度が緩んでいるのはわかる。ネタバラしをすると、やや大げさに上半身を起こしている。それほど見た目のポジション移動量はわずかなのだが、実際にマシンにまたがってみると、ポジションの自由度は大きく異なる。

そもそも、パニガーレV4のポジションはノーマルのままでも良好だ。あえて変える必要があるのか?と考えていたのだが、実際にマシンにまたがってみて驚いた。ハンドルがライダー側に寄り、ステップ位置が前方に来たおかげで、ハンドル、ステップ、シートの三点の距離が狭まり、結果的に乗り手の身体の自由度が飛躍的に増している。静止状態ですら、上半身の自由度が高まっているのが実感出来る。自分はスポーツライディングには高いステップが好みなので、前&下に移動したには懐疑的な部分があった。だが、実際には何の違和感もなく、ノーマルのステップ位置は自分には後ろ過ぎたのだと気づかされる始末。さらに走ってみれば、その違いは歴然だ。

試乗を行なったのは鈴鹿サーキットのフルコース。コース前半は切り返しが続くのだが、マシン上で身体を前後左右に移動させるのが格段にラクなのだ。適正なステップ位置を得たことで、後半の高速セクションでもしっかりと下半身をホールド出来て、200馬力を超える大パワーを存分に楽しめる。そして得られたメリットはボディアクションに関することだけではない。身体の自由度が上がった分、メンタル面でも余裕が出来て、より広く周囲を見回すことが出来る。情報量の多さはバイクを操る上で極めて重要。AELLAのポジションパーツを使用することで、より安全に不安なくバイクを楽しめるようになったというわけだ。

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AELLAのパーツを装着してのスポーツライディングは、何物にも代えがたい楽しさがある。同じペースで走っても、ライディングに余裕が出来るのだ。緊張を強いられるモンスターマシンでの走りで、この差は大きい。より、深くバイクを楽しむことが出来る。

また、試乗後にAELLAのスタッフから話を聞いて納得したのだが、異様なほどに軽快な寝かせ込みは剛性バランスを最適化したトップブリッジが、剛性感に溢れ精密かつ強力なブレーキングにはチタン製のマウントカラーとキャリパーボルトが、それぞれ効果を発揮していたようだ。他にも、装着されたAELLA製パーツの効果は実に素晴らしいものだった。

繰り返し言うが、パニガーレV4が世界最高レベルのスポーツバイクであることは間違いない。だが、それでもなお、さらにマシンを高い次元へと押し上げることは可能。AELLA製パニガーレV4用パーツが、そのことを教えてくれた。オーナーは、是非一度AELLAのパーツを試してみてほしい。きっと、その効果に感動出来るはずなのだから。

走りに大きな影響を与えるポジションパーツから
手軽なドレスアップパーツまでラインナップは豊富

AELLAでパニガーレV4のパーツ開発にあたり、コンセプトとして立てられたのが「パニガーレV4というある意味究極のマシンを、より手軽に楽しめるようにしたい」ということであったという。そのため、最初に着手したのが、スライダーやコアガードというマシンを守るパーツだった。また、あまりにもストイックなライディングポジションは、スポーツライディングに特化し過ぎていると判断。ハンドルとステップの位置と操作性については、ストリートでの快適性を確保しながらサーキットでのスポーツ走行も可能なように吟味した設計が施されている。リリースされたパーツは、どれも使いやすさと性能向上を追求した逸品揃いだ。

パニガーレV4を更なる高みへと導くAELLAスペシャルパーツの画像
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ライディングステップキット(価格 10万8,000円・ホワイトorブラックアルマイト、 10万2,600円・ポリッシュ、すべて税込)
ステップ位置はストリートとサーキットでテストを繰り返して決定。高剛性なCNCアルミ削り出し製。6ポジション可変式(ノーマルステップ位置比 前10mm/下0mm、前10mm/下10mm、前20mm/下0mm、前20mm/下10mm、前30mm/下0mm、前30mm/下10mm)。ペダル位置は前後10mm幅で調整可能。正/逆チェンジ対応。アルマイト仕様は全15色から選択可能なカラーオーダーも用意されている(1色 8,800円~)。

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セパレートハンドル(価格5万3,654円・税込)
ノーマルに比べ、垂れ角を+0.5度、バークランプ部で5mmアップ、1.5mm手前、ハンドル幅も6mm短く設定。ハンドル1本分ほど高く手前にセットしたことで、よりリラックスしたポジションを構築する。絞り角度の調整も可能。

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トップブリッジMotoGPデザイン(価格6万7,068円・税込) ノーマルのアルミ鍛造品から、CNCアルミ削り出し製に変更することで、最適な剛性バランスに設定。軽快で、操舵感の強い“曲がる”ハンドリングを実現。大胆な肉抜きが施された、レーシーなデザインも魅力。全15色から選択可能なカラーオーダーも用意されている(1色8,800円~)。

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エンジンスライダー(価格3万2,184円・税込)
万が一の転倒時に、マシンへのダメージを軽減するスライダー。アルミ製のベースプレートをエンジンに固定し、樹脂製コーンを取り付ける。イタリアンレッドのラインと、AELLAロゴのワンポイントでルックスも向上。アクスルスライダー、ハンドルバーエンドスライダーとの同時装着で、より保護性能アップ。

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アクスルスライダー フロント(価格1万800円・税込)
転倒時にマシンのホイール、キャリパー、フォークボトムをガード。エンジンスライダー、ハンドルバーエンドスライダーとの同時装着で、より保護性能がアップ。イタリアンレッドのラインと、AELLAロゴのワンポイントでルックスも向上。リアアクスル用のアクスルスライダー リア(価格1万7,280円・税込)もラインナップ。

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ハンドルバーエンドスライダー(価格1万584円・税込)
転倒時にマシンをガード。エンジンスライダー、アクスルスライダーとの同時装着で、より保護性能が高まる。ベース部分に真鍮素材を採用しており、ハンドルに伝わるの微振動を軽減する効果も持つ。純正ハンドル、AELLA製セパレートハンドルに対応。イタリアンレッドのラインと、AELLAロゴのワンポイントでルックスも向上。

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アルミビレットレバー ブレーキ & クラッチ(価格各2万6,784円・税込)
ピポット部にベアリングを採用し、スムーズな操作感を実現。万が一の転倒時にも破損の可能性を軽減する可倒式レバーで、先端が破損した場合でも、可倒部より先の部分も補修用パーツが用意されている。強度を確保しながら、軽量化を追求した肉抜きが施されている。

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チタンブレーキキャリパーサポートカラー(4個1セット価格5,259円・税込)
チタンボルト/bremboラジアルマウントキャリパー(4本1セット価格2万1,600円・税込)
チタンワッシャー(4枚1セット価格4,860円・税込)
座面を拡大し、より強力な締結を可能としたキャリパーボルト、セルフアライメント機能を持ちボルトを確実にセンターに導くことで剛性を高めるワッシャー、強固なキャリパーサポートカラー、全てをチタンで製作。ブレーキシステムが本来持つ性能を、最大限に引き出すパーツ。

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クロモリフロントアクスルシャフト(価格3万7,584円・税込)
強固なクロモリ素材を使用し、高精度加工で製作。クロモリならではの強度で左右のフロントフォークを強固に連結し、フロントサスペンションを正確に作動させる。オプションのチタンナット(価格8,800円・税込)でのグレードアップも可能。

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フロントアクスルカラー(価格4,104円・税込)
超々ジュラルミン(A7075材)素材から高精度な削り出しで製作。潤滑性能に優れるカシマコートをを施すことで抵抗を軽減。フロントホイールの回転抵抗を軽減し、フリクションロス排除を追求。ホイールベアリングの長寿命化にも貢献する。

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アルミテーパーコーン(価格7,560円・税込)
リアアクスル用チタンナット(価格2万7,000円・税込)
リアアクスル周りのドレスアップに最適なアルミテーパーコーンは、ブラック、レッド、ハードアルマイトの3色が選択可能。レーザーマーキングによるAELLAのロゴマークがワンポイント。チタン製アクスルナットは、ノーマル比で1個あたり-52.5gと超軽量。チタン独特の風合もたまらない。ナット1個+テーパーコーンのセットは価格3万2,400円(税込)、ナット2個+テーパーコーンのフルキットは価格5万6,160円(税込)とお買い得となっている。

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ラジエター&オイルクーラーガード(価格3万7,800円・税込)
走行中、前輪が跳ね上げる小石などからラジエターとオイルクーラーのコアを守る。ダメージを受ける可能性の高い中央部は、プロテクト効果の高い細かい網目を、サイド部は冷却性能を重視した粗めの網目を無段階に配置した、AELLA独自の無段階ウェーブパターンを採用。ブラック仕様は価格4万3,200円(税込)。ラジエターガード、オイルクーラーガード、別々での購入も可能だが、セット価格がお買い得。

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タンクキャップ(brembo丸2本ビス/S50)(価格6,264円・税込)
マシンをシックに飾るアルミ削り出し製パーツ、ごく僅かに中心が高くなっていて、雨水がたまらないようにデザインされている。それが光の筋を作り、高級感に溢れる質感を持たせている。写真はフロントブレーキマスターシリンダー用。クラッチマスターシリンダーとリアブレーキマスターシリンダー用のタンクキャップ(brembo/S15)は価格3,996円(税込)。オイルフィラーキャップは価格4,104円(税込)。それぞれ、アルマイトのカラーが選択可能。

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ETCカバー カーボン平織(価格4万6,440円・税込)※写真は受注生産品の綾織仕様(同価格)。

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ETCカバー FRPレッド塗装(価格3万7,584円・税込)

積載スペースがほとんど存在しないパニガーレV4に、ETC車載機をスマートにマウントするパーツ。フューエルタンク前部のカバーを新造、ノーマルより高さを持たせることで内部空間を拡大している。日本無線JRM-11とミツバBE-700サイズに対応。車載機の固定に必要なステー、ボルト、カラーが同梱されるフルキット。なお、AELLAではETC2.0で重宝する、クラッチマスターのクランプに共締めするアンテナステー(1,382円・税込)も同時発売。

INFORMATION

1960~70年代に全日本ロードレース選手としての実績を持つ代表・糟野雅治氏が、1974年に京都市伏見でカスノモーターサイクルを創業。車両販売、整備のほかレース活動も行ない、その実績と経験からオリジナルブランドとしてモーターサイクル用パーツ『AELLA』の制作を行なう。ドゥカティのほかBMW、トライアンフの正規販売店も展開する。