VIRGIN DUCATI | スポーツクラシックGT1000 DUCATI購入ガイド

スポーツクラシックGT1000

  • 掲載日/2009年01月05日【DUCATI購入ガイド】
スポーツクラシックGT1000の画像

Sportclassic GT1000

美しさと乗りやすさを兼ね備えた
スポーツクラシックの真打

今やドゥカティ・ラインナップの一角にしっかりと根付いた感のあるスポーツクラシック。一連のモデルには、それぞれモチーフとなった過去の名車が存在し、そのデザインに現代的な解釈を加えつつ、最新の技術でモデルを再構成しているのがこのシリーズの特長だ。再現されたのはデザインばかりではない。スポーツクラシックシリーズは、当時のオリジナルモデルが担っていたキャラクターや役割なども考慮されてセッティングや仕様が決められているのだ。2005年にシリーズの先陣を切って発表されたスポーツ1000は750S、同じくポール・スマートはあのイモラレーサー、そして、シリーズの3作目として2006年にデビューしたGT1000は750GTがモチーフであるとされている。しかし、このGT1000に限っては、シリーズ中のそうした役回りとは別に、ドゥカティの真のスタンダードバイクとしての重要な役割が課せられているのである。

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クラシカルなテイストとともにスタンダードバイクという重責を担っているGT1000。
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ドゥカティの新たな挑戦
高品位なスタンダードバイク

「クラシック」とは言っても、兄弟モデルはかなりスポーティに味付けされている。イタリアン・スポーツバイクの代名詞たるドゥカティとしては当然のことと言えるが、このGT1000では新たな挑戦が見て取れる。エンジンやフレームなどの基本的な構成は兄弟モデルと同様としながらも、クラッチを湿式に変更し、スチールのリムを持つホイールや専用のエキゾーストシステムを装着。外装もよりシックな印象が強調された。しかし、このモデルの最も注目すべき点は、快適な湿式クラッチとアップライトなポジションが採用されたことだ。ごく普通の扱いを許容する湿式クラッチは、操作も軽くスムーズ。そしてなによりも静かだ。また、快適なライディングポジションは、街乗りからロングツーリングまで幅広いシチュエーションに適合するもので、顔をちょっと斜めにしながら後席のライダーに話しかけるようなシーンでもストレスを感じることはない。さらに、豊かにストロークする前後の足回りは、ナチュラルなハンドリングと乗り心地の良さももたらしてくれている。つまり、このGT1000というバイクは、ドゥカティ伝統の空冷2バルブLツインを搭載しているということを除けば、まったくのスタンダードなバイクとして楽しめるように仕立てられているのだ。

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エンジンはドゥカティが誇る名機、空冷2バルブLツインの「1000DS」。クラッチは湿式を採用。
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写真は1000Sのものだが、スポーツクラシックの車体はほぼ共通。独特のトレリスフレームも健在。
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同様に1000S。GT1000の場合は、左右にやや大きく張り出した専用のマフラーが装着されている。
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乗り心地も良いGT1000の前後足回り。ドゥカティとしては異例とも言えるしなやかなセッティング。

毎日でも乗れる快適さと
飽きの来ない奥深さを両立

ドゥカティのある生活をこのGT1000から始めれば、多くのオーナーが幸せになるに違いない。これは単に乗りやすく、使いやすいという部分だけを評価してのことではない。もちろん、ごく普通のバイクとして乗り回したり、ドゥカティというバイクに積極的に馴染んでいく過程では、このキャラクターは貴重だ。しかし、GT1000はそれだけのバイクではない。エンジンはドゥカティが誇る1000DSだ。回せば並のバイクをまったく相手にしないだけの運動性能を発揮するし、アップライトなポジションを利用してアグレッシブにライディングすることも可能。しかも、ライダーに正しい乗り方を教えてくれるような懐の深さも兼ね備えている。強引に振り回すような乗り方よりも、きちんとツボを押さえた乗り方の方が速く、そして気持ち良く走ってくれるからだ。左右に張り出したマフラーが接地しやすいという意見も確かにある。しかし、そこまで乗りこなせるようになったら、スポーツ性能を向上させるモディファイを楽しめば良いし、ツーリングの快適性を追求するカスタマイズに専念するという選択肢もあるだろう。いずれにしても、長く付き合える仕立ての良いバイクであることは間違いない。

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街乗りやタンデムも得意科目だが、ワインディングでドゥカティのスポーツ性に浸ることももちろん可能。
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ツーリングをサポートする
豊富なアクセサリー群も特長

2008年のミラノショーでは、GT1000のバリエーションモデルとして「GT1000 Touring」も発表された。GT1000は、そのキャラクターを考慮して、豊富なオプションやアクセサリーが用意されているのも特長だ。その中でも注目すべきは、豊富なバッグ類や大容量を誇るパニアケースが充実しており、タンデムを含めたツーリングの快適性を追求している点だ。

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ミラノショーで発表された「GT1000 Touring」。スクリーンやキャリアを装備して、より旅性能を重視している。
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タンクバッグやパニアケースなど、ツーリング性能を重視したアクセサリー群。ちなみに、本国ではスポーツ性をアップさせるテルミニョーニ・マフラーキットやEUCなども設定されている。

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