VIRGIN DUCATI | ムルティストラーダ1200/S DUCATI購入ガイド

ムルティストラーダ1200/S

  • 掲載日/2010年10月21日【DUCATI購入ガイド】
ムルティストラーダ1200の画像

Multistrada 1200 / 1200 S

「道を選ばない」という意味の車名を持つムルティストラーダは、その名に違わぬ走破性能を持つツーリングバイクとして、2003年にデビューを果たした。その特徴は、ストロークの長い前後サスを装備したオフロードバイクに似たディメンションでありながら、前後ともに17インチラジアルタイヤを装着するホイールを備えている点だ。ヤマハTDM900やBMW R1200GSといった同カテゴリーのツーリングバイクが、路面ギャップへの対応性やおおらかなハンドリングを狙うために大径フロントホイールを装着していたのに対し、17インチホイールによる毅然としたハンドリングを持つムルティストラーダは、ドゥカティらしい“速さとカッコよさ”を持ちながらも、長距離ツーリングに適した性能を併せ持つ万能性を備えるオートバイだ。

その初代ムルティストラーダは、空冷LツインをDS1000からDS1100へと刷新して進化を続けていたが、「道を選ばぬ万能性」というコンセプトはそのままに、「No Limit(無限)」というさらなるコンセプトを追加するために、ムルティストラーダ1200が誕生したのである。

もはや外観に面影はないフルモデルチェンジ

新旧ムルティストラーダの相違点はあまりに多く、その進化度は大きい。突然変異といってもいいほどの変化を遂げている。甲虫を連想させた丸みを帯びた初代のカウリングは、猛禽類を想像させる鋭利なスタイルになった。さらに直線的なデザインを積極的に採り入れたオフロードバイクのフォルムを活かしながら、黒いパーツを多用することで車体を小さく見せる工夫が凝らされている。センターアップされていた2本出しマフラーは車体右側の下部に配置され、積載性をさらに良好なものにしている。

空冷だったパワーユニットは、年々厳しくなる環境基準に対応することが主な目的で水冷化された。この水冷エンジンは1198に搭載されるテスタストレッタ・エボルツィオーネを改良した『テスタストレッタ11°』である。この度数は吸気弁と排気弁が同時に開いている間のクランクシャフト回転のインターバルを示すもので、従来の41°から11°にすることで吸気の流れが排ガスによって損なわれることが減り、燃焼効率を高めることで燃費向上とクリーンな排ガスを実現したものだ。同時に最高出力を170psから150psへとし、低回転域のトルクをアップさせている。これにより極低回転域での扱いやすさが向上し、ムルティストラーダの万能性をさらに際立たせたのである。

ムルティストラーダ1200の画像
ムルティストラーダ1200の画像
大柄な車体ながら、フェンダーやサイドパネルを効果的にブラックアウトすることで車体を小さく見せる工夫が凝らされたデザイン。サスストロークは前後共に170mmとなっている。

革新的な最新技術を惜しみなく投入

ムルティストラーダ1200の進化はそれだけにとどまらない。前述したテスタストレッタ11°は、スロットルボディではなくコントロールユニットに直結される『ライドバイワイヤ』で制御される。それはこの新しいエンジンをスイッチひとつで激変させることを可能にした。ドゥカティ曰く「4台のバイクのエッセンスを凝縮」させたというコンセプトは、テスタストレッタ11°の出力特性を4種類に変化することができる。150psを余すことなく使える『SPORT』、150psものパワーを滑らかに出力する『TOURING』、最高出力を100psに抑えつつ使いやすさを重視した『URBAN』、そして100psをスムーズに発生させる『ENDURO』の4種類だ(ただし日本仕様はすべてのモードにおいて最高出力は102ps)。

特筆すべきは、これらのモード変更はエンジン出力のみならず、トラクションコントロール(DTC)とサスペンション特性を当時に変化させ、走行環境に最適な特性を引き出せることだ。このオーリンズ製電子制御サスペンション(DES)は、このモード変更以外にも、パッセンジャーや荷物の積載状況にあわせてサス特性を変化させることもできる。

さらに、電子キーを携帯していればボタンを押すだけでエンジンを始動できる『ハンズフリーイグニッション』、パーツの改善などによりバルブタイミングチェックが従来の2倍である24,000km毎に伸びたこと、189kgという軽量な車重(乾燥状態)、76°ものハンドル切れ角、スリッパークラッチ内蔵の湿式クラッチ、初代ムルティストラーダと比較して19%もねじり剛性が高まったフレームの採用など、あらゆる部分において革新的な進化を遂げている。

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1198に搭載される水冷Lツインを改良、低回転域で太いトルクを発生する『テスタストレッタ11°エンジン』。日本仕様の最高出力は102psとなっているが(イタリア仕様は150ps)、フロントを軽々とリフトするパワーを持つ。
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ドゥカティ定番のブレンボ製4ポッドモノブロックキャリパーをラジアルマウントするフロントブレーキ。セミフローティングの320mmディスクとの組み合わせは、強力な制動力を発揮する。
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メーターはデジタル液晶となっており、バックライトは白色に点灯する。速度などを表示する数字は視認性に優れる7セグメント式を採用している。右側の丸い液晶部には走行モードが表示される。
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サイレンサーは車体右側の下部にセットされる。パニアケースやトップケースを装着するにも都合がいい。サイレンサーの直前にはキャタライザーがセットされ、ユーロ3はもちろん厳しい日本の基準もクリア。
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Sモデルに装備されるオーリンズ製サスペンションは電子制御式となっており、ボタンひとつでプリロードとダンピング特性を変化させることができる。走行環境に合わせたセッティングを容易に出せる。
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猛禽類を連想させる顔つきとなったムルティストラーダ1200。クチバシ状のフェンダーの先端にはエアインテークが設けられている。写真はカーボンパーツが装備される1200S・スポーツエディション。
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スクリーンは可変式となっており、左右それぞれのダイヤルでロックを解除し、好みの角度に調節できる。高速道路を長時間走行する場合はスクリーンを立てれば、ライダーの疲労度は大幅に軽減する。

新車と中古市場

2010年6月より日本での販売が開始されたばかりのため、中古市場には車両が見当たらない。たとえ中古車があったとしても、価格は新車と大幅には変わらない。購入にあたっては新車を狙うのが無難だろう。

ムルティストラーダ1200には、標準モデルとなる『ムルティストラーダ1200』、電子制御サスやABSを装備する上位モデルの『ムルティストラーダ1200S』がある。このSモデルにはパニアケース、グリップヒーター、センタースタンドを装備する『ツーリングエディション』とベルトカバーや前後フェンダーなどにカーボンパーツを装備する『スポーツエディション』があり、つまりムルティストラーダ1200には3種類のモデルが存在する。

標準モデルは185万円、Sモデルはどちらのエディションも219万円で、その価格差は34万円。電子制御サスやABS、その他の装備を後から追加することを考えると、Sモデルの価格設定は決して高くない。

カラーリングは3色で、レッドとアークティックホワイトはすべてのモデルに、ダイヤモンドブラックはSモデルのみに用意される。日本ではレッドが人気となっている。

※中古市場などの情報については、2010年10月現在のものです

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価格・スペック

記載の車両情報や価格表記はメーカー発表当時のものです。
最新の車両情報に関してはメーカー公式サイトをご確認ください。
スペック情報は万全な保証を致しかねます。実際に購入される場合はDUCATI正規ディーラーへお問い合わせください。
排気量
1198.4cc
ボア×ストローク
106×67.9mm
最高出力
102ps/6,000rpm
最大トルク
111.7Nm/6,000rpm
トランスミッション
6速
圧縮比
11.5:1
キャスター角
23.5°/24.5°
全長
2,150mm
全幅
780mm
全高
1,400mm
シート高
850mm
ホイールベース
1,530mm
乾燥重量
189kg(192kg)
燃料タンク容量
20リットル
エンジン形式
L 型2気筒 4バルブ デスモドロミック 水冷
燃料供給
マレリ製電子制御燃料噴射 50mmスロットルボディ
クラッチ形式
湿式多板(スリッパークラッチ装備)
フレーム形式
鋼管ハイブリッドトレリスフレーム(ALS450)、カーボンファイバー製シートフレーム
フロントサスペンション
マルゾッキ製50mmフルアジャスタブル倒立フォーク(オーリンズ製48mmフルアジャスタブル倒立フォーク/電子制御コンプレッション、リバウンド調整機構)
リアサスペンション
プログレッシブリンク、ザックス製フルアジャスタブルモノショック、アルミニウム製片持ち式スイングアーム(プログレッシブリンク、オーリンズ製電子制御フルアジャスタブルモノショック、アルミニウム製片持ち式スイングアーム)
フロントブレーキ
320mmセミフローティングダブルディスク、ブレンボ製4ピストン2パッドラジアルマウントモノブロックキャリパー(ABS標準装備)
リアブレーキ
245mmディスク、2ピストンキャリパー
価格
189万円(219万円)
※カッコ内はSモデル

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