VIRGIN DUCATI | ドゥカティ TT-1 エンデュランス 歴史あるドゥカティを知る

ドゥカティ TT-1 エンデュランス

  • 掲載日/2009年10月02日【歴史あるドゥカティを知る】
  • 構成/VIRGIN DUCATI.com 編集部
TT-1 エンデュランスの画像

スクーデリアNCRの最終型エンデュランサーは
つい先日まで「公道を走る」ストリートバイクだった

1978年型市販レーサー900TT1は、ヨーロッパ各地で人気だった耐久レースをメインに活躍した。78年のマン島TTレースで奇跡のカムバックを果たしたマイク・ヘイルウッドが走らせたマシンも、NCR900TT1である。その後同モデルは少なからず進化を果たし、アップデートパーツも登場。

しかし、レースによっては市販ロードバイク用エンジンをチューニングベースにしなくてはいけない規則があり、例えば79年のマン島TTレースでは、NCR900TT1のシャシーに市販車900SSのチューニングエンジンを搭載したマシンで、マイク・ヘイルウッドはエントリーしている。

TT-1 エンデュランスの画像

【左】耐久レース仕様を象徴するヘッドランプが装備されている。この時代を最後にドゥカティの耐久レーサーは小型2灯ヘッドランプ仕様へと移行する 【右】シンプルという言葉以外に表現方法が見つからないNCRエンデュランスのコクピット。タコメーターはシングル時代からベベル、パンタ時代までカバーしたベリア製レーシングカウンターだ

一方で、レースによってはスペシャルエンジンの搭載も許されていたため、当時、ドゥカティの実質的レース活動を担当していたスクーデリアNCRでは、900TT1の進化版モデルやアップグレードパーツを開発販売していた。

ここに紹介するマシンは、そのスクーデリアNCRが最後まで走らせていたベベル系エンデュランスマシンである。過去に“DUCATI CAMPIONE DEL MONDO”でリポートしたコレッツィオーネ・ジャポーネが所蔵するNCRエンデュランスとこのモデルは、実は兄弟車両であり、ボルドール24時間やルマン24時間耐久レースに出場した戦歴がある。第一線から退き一台は日本へ、そしてもう一台は同マシンのライダーでもあったヴィルジニオ・フェラーリ氏が友人に売却し、それをさらにロッシさんが譲り受け現在に至っている。フェラーリ氏の手を離れ、赤シルバーのマシンは新オーナーのもとで現在のカラーリングに変更された。そして、ロッシさんが入手したときには、保安部品が取り付けられたストリートバイクだったらしい。なお、パワーハウスの中野鉄男さんが発刊したモーターサイクルギャザリングには、現役当時の2台の貴重な写真が掲載されている。

TT-1 エンデュランスの詳細写真

TT-1 エンデュランスの画像
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ベベル系市販車とはまったく異なる砂型クランクケースを持つのが特徴の900TT1。オイルフィルター仕様もまったく異なるカートリッジ式。このエンジンをベースに排気量を拡大し950ccとしているのが最終エンデュランス仕様だ。耐久レースに不可欠なジェネレーター外部に取り付けられている
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メインフレームの骨格は市販バイクとほぼ同一だが、900TT1系独特の補強が施されている。キャブレターは加速ポンプを持たないデロルトマロッシのφ41mmを採用する
TT-1 エンデュランスの画像
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前後ブレーキは基本的には当時の市販車900SSと同サイズ。リアに関しては、900TT1シリーズ専用の削り出しキャリパーブラケットを採用。スイングアームはスチールパイプの角型で、当時NCRではチタン製スイングアームも開発していたが実戦採用されることはなかった。前後ホイールにはカンパニョーロ製マグネシウムホイールを採用していた
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左右2本のセパレートマフラーを装備。メガホン仕様ながらパンチングメッシュのサイレンサーを装備する。この時代から音量に関する自主規制!? が始まった

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