VIRGIN DUCATI | ドゥカティ 新型ハイパーモタード950の海外試乗インプレッション 試乗インプレッション

ドゥカティ 新型ハイパーモタード950の海外試乗インプレッション

  • 掲載日/2019年03月13日【試乗インプレッション】
  • 写真:DUCATI 取材協力:DUCATI JAPAN 取材・文/鈴木 大五郎
ドゥカティ 新型ハイパーモタード950の海外試乗インプレッションの画像
DUCATI Hypermotard 950

ドゥカティらしいスポーツマインドが詰まった痛快ネイキッドマシン

2007年に登場したハイパーモタードは、ドゥカティにとって異色のマシンでもあった。当時人気のあったスーパーモタードのマシンからインスピレーションを得たのであろうか、それらがシングルエンジンを搭載したオフロードマシンをベースにしていたのに対し、ドゥカティはムルティストラーダをベースにモタード風味のマシンをリリース。サーキット向けスポーツバイクともストリートファイターとも異なる独自のジャンルを築くことに成功した。その後、排気量のバリエーションやエンジンの水冷化等、バージョンアップを繰り返すも、とにかくスパルタンなマシンでもあった。

スクランブラー・アイコンの画像

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今回のモデルチェンジでは、車名が939から950となったものの、937ccの排気量に変化はなし。しかし、圧縮比やカムプロフィール、新型スロットルボディの採用等、変更は多岐にわたる。また、車体も大幅に刷新。同じようなレイアウトに見えるメインフレームであるが、パイプ径からこれは作り直している。リアフレームはアルミの鋳物製からパイプのトラスタイプに変更。もちろん、デザインは刷新され、マフラーの取り回しも初期型に採用されていたセンターアップタイプとなった。

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スペイン・カナリア諸島にあるグランカナリア島で行なわれた試乗会では、午前にワインディングを中心とした公道でSTDを。午後にサーキットでSPをテストするといったスケジュールであった。スリムではあるが165㎝の身長ではなかなかに厳しい足つき。しかし、燃料タンクとともにシートも形状が変更され、従来モデル比で足つき性は向上している。また、軽量であることもこれを助けている。

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油圧式となったクラッチを操作し、マシンを前に進める。アクセルとのシンクロに必要以上に気を使った従来モデルからすれば、それはずいぶんとスムーズになっているといえる。しかし、同系エンジンを搭載するムルティストラーダ950やスーパースポーツと比べると、車重が軽いこともあるためか、やや丁寧な操作を要求する。

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とはいえ、ひとたび低回転からの呪縛から逃れれば、そのパワフルさ、トルクフルさは格別だ。アクセルに対する反応が鋭い=その気になれば意のまま扱える、といった印象で、飛ぶように走る。ハンドリングは軽快ながら、こちらもゆっくりしたペースではサスもタイヤも荷重不足でしっかりとしたトラクションを感じ難いのであるが、ペースを上げていくとそれらがしっかり仕事をして、良きフィードバックを与えてくれる。

なんだか一昔前のドゥカティを操っているようなスリリングさを持ちつつも、最新の電子制御でそれをサポートしてくれるという、不思議な感覚でもある。

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午後にサーキットで走行したSPは保安部品が外され、マフラーもレース用のテルミニョーニが装着されているため、軽量化とともにパワーでも6馬力ほど上乗せされているという。そのためか、吹け上がりがより鋭く感じられ、矢継ぎ早にシフトアップを繰り返していく必要性に迫られる。クイックシフトの恩恵を強く感じる場面でもある。

サスペンションストロークがさらに伸び、シート高が高まっているSPは腰高感がより高まり、反応もクイックで緊張感あるライディングが求められる。足回りの動きはフリクションが少なくスムーズで、装着タイヤもさらにハイグリップとなっている。それを信頼して飛び込めば、しっかり受け止めてくれるポテンシャルがあるのだが、それにはちょっとした慣れが必要でもある。しかし紐を解くようにマシンを理解し、メリハリをつけた走りが出来るようになってくると素晴しい運動性能を発揮するのだ。

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現実的にはパニガーレV4等に比べれば段違いにパワーもスピードも出ていないのであるが、それらのスリリングさにも引けをとらないスパルタンさをこのマシンは持っている。

シート高同様、乗りこなすハードルはなかなかに高いが、そこからは純粋なるスポーツバイクのDNAが強く感じられる。割り切った設定のマシンは、やはり面白いのである。

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詳細写真は次のページにて
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