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2009 MotoGPレポート 第10戦 イギリス

  • 掲載日/2009年07月29日【DUCATIサーキット情報局】
  • 写真・協力/Moto GP.com
    ※このコンテンツはドルナ・スポーツ社およびMotoGPオフィシャルサイトからの素材提供により制作されました。
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2009 MotoGP #10 BRITISH(2009.07.26)

天候が命運を分けるイギリスラウンド
逆転を期してドゥカティは賭けに出る

ドゥカティとライバルチーム達の熱戦が続くMotoGPも、ドニトンパークで行われるイギリスGPでいよいよ10戦目を迎える。レーススケジュールも後半に突入し、昨年度チャンピオンであるロッシのリードをこのまま許し続ければ、栄冠を手にすることは難しい。開幕戦から不運が続いたヘイデンはリーダーボードの上位には遠く、現在3位につけているストーナーも、ここ数戦の不調でじわりとポイント差を広げられつつある。ここで上位に食い込めないと、今後の展開が厳しくなる状況だ。

天候が芳しくない中、レース決勝はウェットコンディションで迎えることとなった。現在デスモセディチGP9は完全にセッティングが出きっておらず、ドライコンディションだとタイヤのグリップに問題を残している。けれども、ウェットの場合はその問題は発生しないため、悪天候はドゥカティにとって有利なコンディション。実際、決勝直前のウォームアップにおいてストーナーはトップタイムを叩き出しており、雨が降るほど有利な展開が期待できる状況だ。

そのままウェットな状態でレース開始になるかと思われたが、スタート直前では雨足が弱まり、スリックでの走行も可能な状態に。ここで、ドゥカティは賭けに出る。他のチームのほとんどがドライ路面用のソフトタイヤを選ぶ中、雨が強くなることに賭けてレインタイヤを選択し、ここ一番の大勝負に出た。しかし、結果としてこの作戦は裏目に出てしまうことになる。レース序盤は期待したようなウェットにならず、雨が強くなりだしたのはレース中盤以降。デスモセディチは早々にタイヤを消耗することとなり、ストーナー、ヘイデン共に最後尾に後退してしまう。レースが終わってみれば、ランキングの変動を狙った大博打は失敗に終わり、ストーナーが14位、ヘイデンが15位という悔しいリザルトとなってしまった。今回獲得できたのはストーナーの2ポイントのみとなり、転倒はしたものの6位でゴールしたロッシとの差は37ポイントに拡大。

また、コンストラクターズランキングでもホンダに逆転を許してしまうという事態に追い込まれた。2009年シーズンも残すところあと7戦。次回のチェコGPでも同様に敗北を喫してしまえば、残りの戦いで勝利をつかむことがかなり難しくなってしまう。とはいえ、条件さえ揃えば37ポイント差は十分に追いつける範囲内、次こそ表彰台の真ん中を期待したいところだ。

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レインタイヤで走るストーナーとヘイデン。雨量が予想を下回ってしまったためタイヤが消耗し、周回遅れという結果になってしまった。
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作戦ミスにより下位に沈んでしまったワークスチームだが、サテライトのプラマックレーシングが躍進。両名とも10位以内を確保した。

RIDER’S VOICE

C・ストーナー(Ducati Marlboro Team)

「みんなも知っているように、ここ数戦はドライで厳しい状態だったから、今日は雨が降ることを祈っていた。」

「周回する度に、今にも雨が降りそうで、僕たちにとっては完璧な状況に近づいた。残念ながら、天候は悪化したけど、水が早いタイミングで、十分に落ちることはなく、その間にタイヤは消耗してしまい、間違った決断になってしまった。」

「リスクを背負ったと思う。すごく上手く行くかもしれなかったけど、残念ながら、そうならなかった。」

N・ヘイデン(Ducati Marlboro Team)

「チームとの合意だけど、僕がみんなに、『トライしよう。ここでヒーローになろう!』と言ったんだ。」

「タイヤは7、8ラップ目に消耗してしまったけど、5ラップのためにピットボックスに入る意味がなかった。ミスをしたと言いたくない。リスクだっただけ。走らない価値はなく、今回のことを学習した。」

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