スポーツクラシックポールスマート1000LE DUCATI購入ガイド

Sportclassic Paul Smart 1000 LE

特別な名前とカラーリングを与えられた
世界で 2000 台のみの限定モデル

ポールスマート1000LE は、2006年に世界 2000 台限定で発売されました。スポーツクラシックシリーズの通常モデルだったスポーツ1000 とは異なるブルーのフレームとシルバーの外装は、かつてドゥカティがイモラ 200 マイルというレースで優勝を飾ったときのモデルのカラーリングで、通称“イモラカラー”と呼ばれるドゥカティでは有名なもの。ポールスマートというモデル名も、そのときのライダーからとっています。装備面では、大型のカウルと前後に装備されたオーリンズサスペンションがポールスマート1000LE の特徴でした。燃焼効率に優れるツインプラグを採用した空冷992ccのデュアルスパークエンジンと、伝統の乾式クラッチ、片側１本のみのリアサス形式など、スポーツ1000 と同様にドゥカティらしい過激な性能を有しています。なお、のちに登場するスポーツ1000S はスタイルが似ているものの、左右出しマフラーやリア２本サス、湿式クラッチなどに違いがあります。

2006年に発売されたポールスマート1000LE は、大型カウルと前後オーリンズサス装備の限定モデルでした。

当時の思い出話

近年になって再び人気が高まっている
スポーツクラシックの頂点

2003年の東京モーターショーに出品されて話題を呼んだことで 2004年には発売が決定、すぐに予約が開始されました。発表が東京だったこともあり、当初の人気が高く、かなりの台数の新車が日本向けに確保されたのです。しかし実際の発売は 2006年で、予約から２年もブランクが空いたこと、その間にカラーリングに若干の変更が加わったことなどにより、少しずつその予約がキャンセルされていきます。一般的には即完売のイメージが強いかもしれませんが、実際は買い手を失った新車がそのまま 2010年ごろまでディーラーの店頭に残っていたのです。このことは意外と知られていません。

ポールスマート1000LE は、デビュー当初の人気こそ高かったものの、新車が各オーナーのもとに行き渡ってからは需要もなく忘れられた存在になっていました。しかし近年スポーツクラシックシリーズの魅力が再認識されており、ポールスマート1000LE も中古車価格が高騰、現在は比較的安定しています。ライディングポジションがきつく、性能も過激だったがゆえにあまり頻繁に乗られておらず、走行距離の少ない上質な中古車ばかりだということも高値安定の理由でしょう。