VIRGIN DUCATI | 【海外試乗速報】スクランブラー メディア向け発表会 トピックス

【海外試乗速報】スクランブラー メディア向け発表会

  • 掲載日/2015年01月30日【トピックス】
  • 取材協力/Ducati Japan  文/REI  写真/Ducati、REI
スクランブラー メディア向け発表会の画像

ドゥカティスクランブラーの世界試乗会は、2014年12月にカリフォルニア州パームスプリングスで開催された。平均気温は東京よりも 10℃ほど高いのだが、ワインディングロードを駆け上ると、道路脇は雪で白く染められていた。

ドゥカティが放つネオクラシック系ネイキッド
スクランブラーの世界試乗会をアメリカで開催

世界的に流行の兆しを見せるネオクラシック系ネイキッドというジャンルに、ドゥカティが応えました。それがこの新生スクランブラーなのです。発表試乗会は、本社を構えるイタリアではなく、スクランブラーの起源であるアメリカが選ばれました。

約 50 年前にアメリカ市場向けに開発した初代スクランブラーの遺産を掘り起こし、「もしもその系譜が途絶えることなく、50 年間に渡って進化を遂げていたとしたら」というテーマで復活した新生スクランブラー。私たちが思い浮かべる鮮やかなレッドのドゥカティとは異なる、イエローをテーマカラーにした『ドゥカティスクランブラー』というまったく新しい、別のブランドです。

ドゥカティの象徴とも言える空冷Lツインエンジンを革新的に乗りやすく仕上げてきた名機の登場です。軽量で足つきのよい車体構成は、初心者のみならず、女性や熟練のライダーをも受け入れ、さらには攻めの走りに理解があるライダーほどくすぐられるフィールを持っていました。

フォトTOPICS(写真点数/23枚)

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01発表会場のエースホテルを出発し、高速道路を使って市街地を一気に抜け出し、見渡す限りが地平線と稜線に囲まれた荒れた平野を走り、ところどころが白く化粧された山へと入って行ったのである。1日中走り、総距離 210km のコースだった。
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02部屋で待ち構えていたのは、まるで宝箱のような木箱。ゴーグルやキャップ、そしてスナックまでもが同梱され、あたかも「遊ぼうぜ」と悪友から誘われているかのようだった。これまでのドゥカティとは違うということを予感させられた。
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03アメリカに到着した初日の夕方、一面がイエローに彩られた会場で、ブランドマネージャーのマリオ・アルヴィシからイタリア人らしい明るい挨拶と、スクランブラーという新しいブランドのプレゼンテーションを受けた。試乗が待ち遠しかった。
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04会場横にはプールや焚き火があり、形式ばった新製品発表記者会見というよりは、週末に仲間の家で騒ぐような、その雰囲気はまるでパーティーのそれだった。ディナーのメインは、スクランブラーに合わせて作られた4種の地ビールとハンバーガー。
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05基本となる『アイコン』というモデルがあり、外装やホイールが異なる派生モデルもある。スポーティさを強調する『フルスロットル』、ノスタルジックな佇まいの『クラシック』、そしてオンオフ問わず道を制覇する『アーバンエンデューロ』だ。
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06ブランドマネージャーのマリオ・アルヴィシが繰り返し強調していたのは「まったく新しいブランドとして開発した」ということ。専門性や性能に特化した、例えばスーパーバイクではなく、誰もが毎日楽しく乗れるバイクにしたかったと言う。
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07新生スクランブラーは、贅肉のないスリムなボディでありながら、きちんと貫禄がある。1962年に開発された初代スクランブラーのディティールは残しながらも、現代風の解釈でまとめ上げられたデザインは秀逸だ。
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08ヘッドライトは大ぶりでオーソドックスなものを装備しているのだが、ポジション灯の LED が仕込まれ、ただクラシカルなデザインを目指したわけではないことがわかる。新しすぎてもバランスが崩れてしまうこのジャンルで、実にうまくできている。
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09ナンバーステーはリアフェンダーではなく、ホイール側に取り付けられており、短く切り詰められたテールセクションが過剰にレーシーになってしまうこともなく、モードな仕上がりだ。
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10小ぶりなデジタル表示のメーターだが、タコメーターは3時の位置から時計回りで9時の位置の間に表示される。これは初代スクランブラーの意匠に従ったからだそうだ。あまり回転数を気にせず、エンジンの回転を感覚で拾うように走らせたい。
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11削り加工の強いデザインが施されたクラッチカバーと、比較的高い位置に取り付けられたステップがスポーティさを醸し出す。ステップ位置が高すぎることもなく、日常ユースの範囲から逸脱することなく、スポーツライディングも両立する。
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12特徴は、着せ替えできる外装パーツにある。4種のパーツのどれもが他のモデルに装着できる。個人的には、まずは最も価格が抑えられるであろうベースモデルのアイコンをチョイスして、そこからフルスロットルの低めのハンドルをつけたい。
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13オプションが豊富なことも、スクランブラーの評価したい点だ。ウェア類は、プロテクションが付属するものもあるが、大がかりなものではなく、デザイン重視で選べるものが揃っている。毎日のアシとしてそれに合わせた普段着も揃えられるのだ。
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14アクセサリー類のプロダクトマネージャーを務めるクラウディオ・デ・アンジェリは「自由にカスタマイズして、個性を表現するバイクを作り上げてほしい」と語っていた。実際に、ネット上にはすでに世界中のユーザーたちがカスタム案を挙げている。
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15プロダクトマネージャーのクラウディオ・デ・アンジェリが一番のお気に入りと言っていたのが、このチェック柄のタンクサイドカバーだ。迷彩やカーボンなどさまざまなものがあるが、これほど主張の強いものも許容できるのがスクランブラーだ。
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16今回の試乗会では、世界各国から召集されたジャーナリストたちに、スクランブラーの軸となるモデル『アイコン』が貸し出された。車体には番号が振られ、1日を通して同じバイクに乗り続ける。最後にはすっかり愛着が湧いてしまった。
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17いざ走り出してみると、スクランブラーの優しさに感動した。ドゥカティの空冷Lツイン機を毎日の生活で、いっさい気張ることなく本当に気楽に乗れるのは、これが初めてだ。バイクをテストしながらも、景色や空気を満喫する余裕さえあったのだ。
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18国産 600cc スーパースポーツより軽い車体に、75hp の心臓を積む。スクランブラーとなら “ヒトがバイクに負けない” のだ。街で着こなせて、楽に乗れて、飛ばして楽しい。実に優秀だ。ネオクラ系では、ナンバーワンのスポーツバイクだ。
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19ランチはバーベキュー。DJ が音楽を流し、輪投げやアーチェリーなどの遊びもあり、葉巻まで提供される。シンプルに楽しもうというメッセージが伝わってくる。スクランブラーは素顔の、バイクらしいバイクなのだ。
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20各国のメディアもゆったりとくつろいで、みんな打ち解けた雰囲気で「日本のバイク事情はどうだ?」「そっちはどうなんだ?」と、情報交換を楽しんだ。
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21ドゥカティのイタリア本社の開発陣も各国のメディアも、全員でアトラクションを楽しんだ。スクランブラーのプロジェクトが始まった時には、まずオフィスに芝を敷いてサーフボードを並べたと聞かされたが、おそらく本当なのだろう。
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22この発表試乗会のロケーション選定から運営を担当してきた女性スタッフとも親密になった。これも “スクランブラーの魔法(魔力?)” に違いない。
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23高機能が偉いバイクやサーキットで速いバイクはよくあるが、日々の共として連れ添ってくれそうな、初対面でも “長い付き合いで気心の知れた友人のような感覚” でスッと入ってきてくれるバイクはそうはない。バイク遊びがしたい、それならこれだ。

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