VIRGIN DUCATI | 1100DS DUCATIエンジンガイド

1100DS

  • 掲載日/2008年10月12日【DUCATIエンジンガイド】
  • 構成/VIRGIN DUCATI.com 編集部
DUCATIエンジンの画像

ドゥカティの屋台骨を支え続ける
空冷2バルブDSエンジン

ドゥカティが1979年に発表した500SLに採用したエンジンは、コッグドベルトによりバルブを駆動するという斬新なアイデアが投入された空冷2バルブLツインエンジンだった。そして、基本的な構造を変えることなく進化と熟成を続けてきたそのパワーユニットは、四半世紀が過ぎた今もドゥカティの屋台骨を支えており、その現在の姿がこの空冷2バルブDSエンジンである。

右の写真は、いわゆる「1100DSエンジン」でハイパーモタード1100に搭載されているものだ。ボアXストロークは98mmX71.5mmで、正確な排気量は1078cc。圧縮比は10.5:1で、バルブの開閉はデスモドロミックにより正確に制御される。点火方式はDS(=デュアルスパーク)の語源であるツインプラグ方式で、燃料供給には電子制御燃料噴射装置を採用。搭載モデルによって仕様に若干の違いはあるものの、軽くコンパクトなユニットでありながら、必要にして十分なパワーとトルクを発生するのは共通した美点だ。年々厳しくなる排ガス規制に対応するには不利な空冷2バルブという形式だが、ドゥカティの執念とも言える改良と熟成が加えられた結果、現行モデルではユーロ3に適合する。

伝統的で「もっともドゥカティらしい」と評されるこのユニットは現在も進化を続けており、その過程で排気量やクラッチ形式などが異なるバリエーションを拡大。1000DS(排気量992cc)と合わせるとモンスターやハイパーモタード、ムルティストラーダ、スポーツクラシックなど、非常に多くの現行モデルに搭載されていることからも、その優れた基本設計と素性の良さがうかがい知れる。また、空冷2バルブならではの独特のトルク感と、淀みのない吹け上がりを兼ね備えるこのエンジンは、アクセルを開けた時の感触もドラマチック。まさにドゥカティが誇る「名機」と言えるだろう。なお、下の写真は先ごろ発表された新型モンスター1100で、エンジンは1100DSの最新版である。ハイパーモタードのものとは仕様が異なるのが分かる。

DUCATIエンジンの画像
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エンジン搭載モデル
  • ● モンスターS2R1000
  • ● ハイパーモタード1100S
  • ● ムルティストラーダ1100

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