2014 MotoGPレポート第18戦バレンシア DUCATIサーキット情報局

2014 MotoGP #18 Velencia（2014.11.09）

ドヴィツィオーゾとクラッチローが４位と５位でフィニッシュ、ピッロも９位完走
Ducati チームはコンストラクター・タイトルで３位を獲得

2014年 MotoGP シーズンのフィナーレを飾る第 18 戦バレンシア GP は、リカルド・トルモ・サーキットで開催され、Ducati チームのアンドレア・ドヴィツィオーゾとカル・クラッチローは４位、５位という好成績で完走した。ふたりは、ほぼレース全体に渡ってバトルを演じ、何度も順位を入れ替えた。最終的には、ドヴィツィオーゾが４位、クラッチローが５位でチェッカーを受けた。

レース半ばで小雨が落ち、湿った路面でトラブルが発生するのを防ぐため、全ライダーはスローダウンを強いられた。

ワイルドカードで Ducati テストチームのデスモセディッチ GP14 に乗って参戦したミケーレ・ピッロも健闘し、９位でフィニッシュした。

RIDER’S VOICE

アンドレア・ドヴィツィオーゾ／４位

「４位という結果には非常に満足している。昨日の予選は失望感の残るものだったが、このリザルトは今週末、我々が良い仕事をしたことの証明だ。バレンシアの特性を考えると、３列目からのスタートではポジションアップが難しいが、それでも前に出られたので、自分のレース戦略にも満足している。ただし、雨が落ちると限界がつかめない。つまり、そこからは『どれだけリスクを冒せるか』がテーマとなる。自分ができる最大限のことをやった。雨が降り始めた直後はちょっとリスクを冒しすぎたところもあったが、とりあえずうまくいった。シーズンを通して仕事をともにして、素晴らしい仕事をしてくれたスタッフ全員に感謝したい。カルとのバトルはアグレッシブだったが、いつもどおりクリーンで、心から戦いを楽しむことができた。カルがチームを離れてしまうのがちょっと残念だ」

カル・クラッチロー／５位

「アンドレアとともに４位と５位でフィニッシュできたのは、有終の美と言って良いだろう。ふたりとも良い仕事をしたと思う。雨の中のトリッキーなコンディションで、もう少しプッシュすべきだったかもしれないが、おそらくドライでも同じようなリザルトが出せたとも思っている。良いペースで走行できたうえ、アンドレアともバトルができた。シーズン最終戦として満足のいく内容だった。Ducati、そしてスタッフ全員に、あらためて感謝の意を表したい。一貫して素晴らしい仕事をしてくれた。チームを去るのが残念だ。Ducati とスタッフ全員の幸運を祈りたい」

ミケーレ・ピッロ／９位

「MotoGP でワイルドカードのライダーが 10 位以内でフィニッシュするのは容易ではない。その思いがあるから、今日のリザルトは余計にうれしい。スタートではミスを犯したくなかったので、ちょっと消極的になってしまったのが心残りだ。スタートが良かったらさらに上位でフィニッシュできていたに違いないが、あれは完全に自分の責任だ。この機会を与えてくれた Ducati に感謝したい。来年ももう一度チャレンジして、さらに上を目指したい」

ルイジ・ダッリーニャ／ドゥカティコルセ・ゼネラルマネージャー

「2014年の最終戦を良いかたちで締めくくることができた。ドヴィツィオーゾとクラッチローが素晴らしいレースを見せてくれたうえに、ミケーレ・ピッロもトップ 10 位圏内でフィニッシュした。また、来季から Ducati ワークスライダーとなるアンドレア・イアンノーネが最初の 10 周でラップリーダーとなり、彼の素晴らしい能力を示した。この１戦で、私の MotoGP 初年度も完了した。この 12 カ月は非常に多忙で、ストレスの多いものだったが、同時に大きな満足感も覚えている。Ducati Corse の面々やワークスライダーとともにマシンパフォーマンスを向上させ、３度の表彰台を獲得することができた。上位陣とのギャップも、当初の狙いどおりに削り取ることができた。明日から新しいシーズンが始まる。来年は、アンドレア・ドヴィツィオーゾとアンドレア・イアンノーネという MotoGP 屈指のライダーとチームを組む。一方、カル・クラッチローがチームを離れることになった。彼の新たな冒険に心からエールを送りたい」