

インジェクション採用で進化
上位モデルのSにも注目
今やドゥカティを代表するネイキッドモデルであるモンスターだが、その歴史は長く初代モデルが登場したのは1993年。すでに発売から16年以上経つ長寿シリーズだ。今回ピックアップするモンスター900は、シンプルな空冷スポーツからハイパワーな水冷エンジンメインの構成へとラインナップが変遷する過渡期にあたり、先代までのキャブレター車と区別するために「i.e.」と表記されることもあるモデルだ。フレームなどは初代モデルから受け継がれたスーパーバイク851をベースとしたもので、エンジンは新たにインジェクション化され、キャブヒーターなどが廃されている。また、ミッションには6速クロスミッションが採用されており、よりストリートレンジでの扱い易さを増しているのが特徴だ。足回りにも大きな変更が加えられていることにも注目したい。フロントフォークも41mmから43mmになっただけでなく、アクスルシャフト径も太くなったことで剛性感がアップ。ホイールとブレーキはSS900シリーズと共通化されることで、軽量化されているのも大きな変化と言えるだろう。
また、以前から好評だった廉価版のダークに加え、上位モデルである「S」をはじめて設定。フロントにショーワ製、リアにオーリンズ製のフルアジャスタブルサスペンションがおごられ、小型のビキニカウル、各部のカーボン外装などを標準装備するなど、今に続く様式を採用していた。さらに、リアブレーキにはアンチホッピングを抑制するフローティングマウント式が導入されており、走りのグレードがより高められているのも特徴だ。過渡期とは言え力の入った車体構成からは、ドゥカティのモンスターにかける情熱が感じられるかのようだ。
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標準とSの価格差は少なめ
狙うなら上位モデル
モンスター900のインジェクションモデルは販売期間が短かったため、初代モデルなどと比べると中古車の在庫台数はあまり多くない。廉価版のダークと上位モデルのSの価格差も小さいため、狙い目はやはりハイスペックなSだろう。デビューしてからすでに10年近く経過しているためある程度のメンテナンスは必要になってくるが、車輌本体価格が50万円代となっているのは魅力的。もっとも安価なのはやはりダークとなっており、こちらはマットブラックのボディと簡素化された装備が特徴だ。“廉価”という言葉にマイナスイメージを感じてしまうかもしれないが、無駄な装備を廃しているだけで走りはスポイルされていない。また、艶消しの車体色はある意味ダークの特権とも言えるものなので、スタイルにこだわるならあえてこちらを選ぶのも良いだろう。いずれの選択を取るにせよ、インジェクションのモンスター900は値ごろ感のあるモデルだ。キャブモデルと比べてもアイドリングが安定し、エンジンの吹け上がりもスムーズになっていることを考えると、オリジナルスタイルのモンスターが欲しいドゥカティスティにとって、視野に入れておいて損はない1台だろう。
SPECIFICATIONS - MONSTER 900
■全長×全幅×全高/2080×800×1130mm
■ホイールベース/1430mm
■最低地上高/150mm
■シート高/770mm
■乾燥重量/185kg
■燃料タンク容量/16.0リットル、内リザーブ3.0リットル
■価格
120万円(税別)
■エンジン形式/空冷L型2気筒 2バルブデスモドロミック
■排気量/904cc
■ボア×ストローク/92mmx68mm
■最高出力/57kW(78ps)/6,750rpm
■最大トルク/7.5kgm/6,500rpm
■始動方式/セルスターター
■トランスミッション/6速リターン(クロスレシオ)
■燃料供給/ウェーバーマレリー製電子制御燃料噴射
■フロントブレーキ/320mmダブルディスク異径対向4ピストンキャリパー
■リアブレーキ/245mmディスク 対向2ピストンキャリパー
■フロントタイヤサイズ/3.50-17+120/70ZR17
■リアタイヤサイズ/5.50-17+170/60ZR17