ドゥカティ ハイパーモタード939
- 掲載日/2016年07月20日【試乗インプレッション】
- 取材協力/Ducati Japan 取材・文/中村 友彦 写真/Ducati Japan、VIRGIN DUCATI.com 編集部
ハイパーモタード939の詳細写真
アグレッシブな印象のフロントマスクは従来型と同様だが、ハンドルガード内蔵式のフロントウインカーは、視認性の向上とステアリングまわりの重量軽減を意識して、白熱球→LEDに変更されている。
ハンドルバーはスーパーモタード車の定番と言うべきフラットタイプ。ストラーダは専用設計のポストを導入することで、左右グリップ位置を20mm上げている。近年のドゥカティの通例に従い、イグニッションキーシリンダーはステムシャフトの後方に設置。
慣性重量を少しでも軽くするため、液晶メーターはかなりコンパクトな設計。速度計の右に見えるのは、2016年型から新規採用されたギアポジションインジケーターだ。水温計の左には、現在選択しているライディングモードとABS/DTCの設定を表示。
日本仕様のハイパーモタードは、座面高がSTD:850/SP:870mmとなるローシートを標準装備(イタリア本国仕様はSTD:870/SP:890mm)。その数値はさておき、着座位置の自由度の低さは改善して欲しいところ。
水冷4バルブLツインは、スーパーバイクシリーズの1098~1198/848から発展したテスタストレッタ11°。2016年型では排気量を821→937ccに拡大しただけではなく、圧縮比も12.8→13.1:1に高められている。
排気量の拡大による発熱量の増加を考慮して、エンジン前部には空冷式オイルクーラーを新設。なお上級仕様のSPは、マグネシウム製シリンダーヘッドカバーや、カーボン製フロントフェンダーなど、軽量化を意識したパーツを各部に採用。
07~12年に販売された初代がセンターアップタイプだったのに対して、’13年以降のハイパーモタードシリーズはダウンマフラーを採用。六角形のサイレンサーはリアタイヤに寄り添うようにマウントされている。
ブレンボM4.32キャリパー+φ320mmディスクのフロントブレーキはシリーズ全車に共通だが、ラジアル式マスターシリンダーを採用するのはSPのみ。なおSTDとストラーダのカヤバ製フォークがφ43mmであるのに対して、SPのオーリンズはφ48mm。
スイングアームはドゥカティならではの片持ち式。タイヤは全車がピレリを採用するものの、STD:ロッソⅡ、SP:ディアブロスーパーコルサSP、ストラーダ:スコーピオントレイルと、キャラクターに応じて銘柄を使い分けている。なおホイールの製法は、STDとストラーダが鋳造で、SPは鍛造。
リアサスペンションはリンク機構を持たない直押し式。SPが採用するオーリンズ製リアショックはフルアジャスタブル式だが、STDとストラーダのザックス製リアショックで調整できるのはプリロードと伸び側ダンパーのみ(ストラーダはリモート式プリロードアジャスターを装備)。
ラバーを取り外すとオフロード仕様になるステップバーは、現行ムルティストラーダ1200と共通の装備。なお左右ステップは、メインフレームとは別部品となるアルミ製ピボットプレートにマウントされている。
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