ストリートファイター DUCATI購入ガイド

Streetfighter

水冷モンスターの後継を担う
1098エンジンのネイキッド

2009年に登場したストリートファイターシリーズ。この年、それまでモンスターシリーズのハイエンドモデルであった水冷モデルが、空冷エンジンを搭載するモンスター1100 ＆モンスター1100S に置き換わったことによってできた “水冷ネイキッドの空席を埋める” という役割を担っていました。そのため、水冷モンスターがそうであったように、スーパーバイク直系のエンジンを搭載しています。エンジンは 1098 のものをベースとした排気量 1,099ccのテスタストレッタ・エボルツィオーネで、最高出力や特性こそネイキッド向けに変更されていたものの、非常にパワフルな心臓を有する軽快かつ、過激なモデルです。

旧・水冷モンスターの後継モデルとして 2009年に登場。スタンダードモデルは、黒いフレームが特徴です。

オーリンズ製の前後サスペンションにマルケジーニ製の鍛造ホイール、カーボンフロントフェンダー＆ベルトカバー、DTC（ドゥカティ・トラクション・コントロール）＆DDA（ドゥカティ・データ・アナライザ）を装備した上位モデルのストリートファイターＳに対して、今回紹介するストリートファイターはそれらを持たないスタンダードなモデルでした。

モデルラインナップ期間年表

	ストリートファイター	ストリートファイターＳ
2009	黒フレームで発売	ゴールドフレームで発売
2010
2011	価格改定（値下げ）
2012		赤フレームに変更など
2013

当時の思い出話

当時は上位モデルよりもスタンダードが人気
中古車はクラッチのガタに注意

ドゥカティではスタンダードモデルよりも、オーリンズ製のサスペンションや各種カーボンパーツといった豪華装備を誇る上位モデルの人気が高いです。それは、上位モデルのプレミアム感はもちろん、スタンダードモデルとの価格差以上に装備が充実している場合が多いから。しかし、ストリートファイターシリーズではその差額が 56万円（税込み）と大きく、またスタンダードモデルでもじゅうぶんな性能を持っていたため、ストリートファイターに人気が集まりました。2014年現在では当たり前になったトラクションコントロールシステムも、当時はそれほど重要視されていません。逆に、ストリートファイターＳが採用していたゴールドフレームがやや不評で、どんな色の外装、ウェアにも合わせやすい黒フレームのストリートファイターが選ばれました。ちょうどこのころに流行し始めたホワイトのボディカラーをストリートファイターだけがラインナップしていたのも大きいですね。ただし、2011年の価格改定で価格差が縮まったこと、2012年にエンジンなどに変更を受けたストリートファイターＳ（人気の赤フレーム）だけの販売となったことにより、他モデル同様に主流は上位モデルへと移っていきました。

今となっては少なくなった “昔ながらのクセある乗り味” を持つストリートファイターは、中古市場では非常に人気があります。それゆえに、激しく乗られて乾式のクラッチにガタが出ている車両もありますので、中古車選びは慎重に。ツーリングタイヤが装着されている車両は、比較的穏やかに乗られた確率が高く、オススメですね。